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VRコマースを牽引するAmazon、アリババ、ウォルマートの開発競争

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VRは没入感のある環境で商品を選び新たな買い物体験を創造する

実店舗での買い物に不満を抱いていませんか?ショップ店員との会話が煩わしいとか、商品を比べながら他店舗との値段の比較がしたいとか、様々な不満が隠されています。VR(仮想現実)を使った買い物が実現できれば、これらの不満に対して新たな解決策がもたらされるかもしれません。

VRでは、仮想空間に設けられた環境で、ファッション用品やインテリア・自動車等の買い物を行い、あたかも実店舗を訪問しているような感覚で、買い物ができます。必要な商品情報などが付加されて表示されるため、購入を決断するために情報が不足することがありません。ユーザーは自宅でも、どこでも仮想空間に入れるため、場所を選びません。

Eコマースは市場が拡大し続ける一方ですが、Web画面での商品選択は、それほど魅力的に見えない場合があります。実店舗で現物を確認するのには到底及ばないものです。VRでは360度見渡せる空間で、使用する文脈に応じて商品を閲覧できるため、その商品の魅力を十分に伝えられます。ユーザーは購入する前に商品を仮想的に使ってみることができるので、購入してから不満に感じ、返品する確率が下がるのがメリットです。また、VR環境で店員と音声通話し、必要な情報を得るアイデアも考えられます。

小売業者にとってVRは消費者体験を分析するのに適しています。店舗デザインや導線、商品棚のレイアウトといった要素を最適化するため、ユーザーに仮想空間を使ってもらい、得られたデータを実店舗の改善に活用するのも可能です。

Amazon、アリババ、ウォルマートを筆頭に、VRコマースの開発競争が始まった

VRに力を入れている企業の一つがAmazonです。2018年にはインドのショッピングモール10店舗にVRを体験できる環境を設置しました。大型セールであるプライム・デーで値引きされる商品をVR空間で閲覧できる仕組みです。浴室用品、台所用品、ファッション用品を含め、様々な商品が対象になりました。Oculusを着けたユーザーが、コントローラーを使って商品を選択すると、詳細な商品情報が表示されるのが便利です。

Eコマースの巨人であるAmazonも、VRにおいては中国アリババの後塵を拝していると言われています。アリババはBuy+と呼ばれるVR技術を公開し、アリババのVRヘッドセットを使って、衣料品やアクセサリーを購入できる仮想空間を開発しました。360度見られる環境で、没入感のある買い物体験が可能になり、また、通常のEコマースのWeb画面で得られるよりも詳細な商品情報が提供されます。アリババはVR環境で収集したユーザーのデータを活用し、より精緻なマーケティング活動が行えるよう努めています。

米国スーパーマーケット大手ウォルマートもVR開発を進めている企業です。VR技術を開発するベンチャー企業Spatialandを買収し、その戦略を推進していますが、その全容は明らかになっていません。VRあるいはAR(拡張現実)は、今後の買い物体験を大きく変えるため、熾烈な開発競争が繰り広げてられているのです。

ハードウェア、及び、VRコンテンツの制作環境が市場拡大に影響する

ゴールドマンサックスの調査では2025年までにVR/AR市場は16億ドルに達するといわれており、その可能性には大きな期待が寄せられてきました。現在のVR市場において障害となる要素の一つはハードウェアが挙げられます。VR環境を体験するにはヘッドセットを購入する必要があるのです。しかし、79ドル程度のGoogleカードボードや、次世代のOculusなど、より手頃なVRヘッドセットの人気が高まれば、仮想空間の普及が進んでいくでしょう。

ハードウェアの進化と共に、VRコンテンツの制作に要するコストも成功の鍵を握ります。バーチャル店舗を作りたいと考える小売業者が少ない予算でVRコンテンツを提供できれば、より多くの選択肢がユーザーに与えられます。Amazon、Facebook、Google、あるいはアリババといった企業がVRへの投資を増加させているため、コンテンツを配信しやすいVRプラットフォームの開発が期待されています。

まとめ

VRは仮想空間で商品選びができる新たな技術であり、自宅にいながら実店舗にいるかのように買い物が楽しめます。Amazonを筆頭に、VR技術の開発は進んでおり、ハードウェアの進化と共に市場が拡大していく見込みです。


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