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顧客の成功にコミットし、同時に事業を成長に導く新しい役割「カスタマーサクセス」

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サブスクリプション型事業の増加と共に注目が高まるカスタマーサクセス

あなたの会社でCRM(顧客関係管理)システムを導入するとして、どのような成果を期待するでしょうか?顧客の情報が蓄積され、営業員の作業効率が向上し、売り上げや利益の増加に寄与するといった成果が求められるでしょう。システムに限らず、商品を購入するのがユーザーのゴールではなく、それを使って何らかの成果を得るのがユーザーのゴールです。当然のように聞こえるかもしれませんが、商品を売りつける営業スタイルに慣れている企業では、それが忘れられてしまうケースも多々あります。

顧客が求める成果に焦点を当てた手法として注目を浴びているのが「カスタマーサクセス」です。その名の通り、顧客にとっての成功を意味する言葉であり、商品やサービスを購入した顧客が成果を手にするのを支援する取り組みと言えます。商品やサービスの購入を一回限りのイベントとして考えるのではなく、長く続く関係性としてとらえるため、顧客の離脱率を下げ、アップセルの機会を増やします。

カスタマーサクセスに注目が集まるのは、サブスクリプション型のビジネスモデルが増えているという背景があります。定額課金で長期間の利用を想定した場合、コンバージョンに至ってから、それを習慣づけることが重要になります。SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)型の企業では、契約更新やアップグレードが売り上げの70~95%を占めると言われており、顧客満足度を高め、関係性を強める施策が収益性に大きく影響します。また、既存顧客の維持は、新規顧客の獲得よりも6~7倍少ないコストで可能だという調査もあります。顧客の成功を追求するのが、その企業の利益にもつながるのです。

カスタマーサクセスは導入支援から、利用状況の分析、アップセル提案まで担当する

カスタマーサクセスは、商品・サービスの購入直後の導入期間に始まります。複雑な製品であっても、どこから何ができるのかを明確にし、できるだけ早く、その製品の価値が理解できるようにします。例えば、Twitterのアカウントを作成した際に、数人のユーザーをフォローするのを推奨されるのは、フォローしたユーザーのツイートを閲覧し、Twitterの面白さをすぐに理解できるようにするからです。一度に全ての製品情報を提供するのではなく、一つ一つ段階を踏んで、製品に慣れるよう促します。

カスタマーサクセスは、ユーザーの動向を分析し、適切なリーチを目指します。ログインする頻度が下がっていれば、離脱しないようEメールを送ったり、定期的にアンケートを送信して顧客の声を聞いたりする施策が考えられます。製品のどの機能が頻繁に使われていて、何の機能が使われていないかを理解するのも重要です。このような作業は、ルールさえ決めておけば、ほとんど自動化できるため、省力化が可能なステップとなります。

顧客の動向を分析していれば、アップセルが期待できるユーザー層を特定するのも容易です。成果を出している顧客であれば、契約更新に同意する可能性も高いでしょう。さらに、顧客満足度も高ければ、口コミを広げ、他の新規顧客獲得に貢献してくれる場合もあります。逆に、成果を上げられず、顧客満足度も低い場合は、離脱してしまうリスクが高まります。

サポートとは異なり、能動的で中長期的な成長を促すカスタマーサクセス

カスタマーサクセスと似た概念として、カスタマーサポートがあり、多くの企業は既にその部署を構えています。カスタマーサポートは顧客からの問い合わせに対し、迅速に回答するのを目的として、受動的な作業なのが特徴です。一方、カスタマーサクセスは能動的な取り組みであり、中長期的なビジネスの発展に貢献するのを目的とします。

その役割からカスタマーサクセスは、多くの部署と関連を持ちます。顧客の動向を分析した結果を営業部門や製品開発部門に伝える場面や、サポート部門にFAQ(よくある質問)を共有するケースが考えられます。カスタマーサクセスは、これまでにない新しい役割であり、全社的・戦略的なチーム組成と施策が求められます。

まとめ

カスタマーサクセスは、商品購入を一度きりのイベントとしてとらえるのではなく、長く続く顧客との関係構築として考えます。商品提供を通じて顧客が成果を上げるのを支援することが、事業の中長期的な成長へとつながります。


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