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BuzzFeedやTastemadeから学ぶYouTubeとFacebookの使い分け
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皆さんは動画コンテンツを何処に配信していますか?Facebookですか?YouTubeですか?それとも両方ですか?他にも動画を配信できるプラットフォームはありますが、ほとんどの人がFacebookかYouTubeは利用していると思います。
では、FacebookとYouTubeの各役割をどう考えて運用しているでしょうか?特にFacebookとYouTube両方運用している人にとっては、重要な問題提起だと思います。正直FacebookとYouTube、両方のプラットフォームに同じ動画をアップしていませんか?それは決して間違った運用ではありませんが、違うプラットフォームで同じコンテンツを配信することは少し味気ないですよね。
Marketing landの記事で、世界的に大人気動画を配信しているBuzzFeed、NowThis、TastemadeがFacebookとYouTubeでそれぞれどのように運用しているかの分析が紹介されていました。ということで、今回はその分析を共有した上で、動画プラットフォームとしてのFacebookとYouTubeの使い分けについて考えていきたいと思います。
BuzzFeed
BuzzFeedはあらゆるトレンディな情報を配信するメディアカンパニーです。政治、経済、エンタメ、グルメなど幅広い分野を扱っています。動画コンテンツは現在、1日Facebookで平均5個、YouTubeで平均3.39個配信しています。BuzzFeedは全ての分野ではなく限られた分野で動画を活用しています。その代表的な1つがTastyです。Tastyとは料理レシピを1分ほどで紹介するクイック動画で、去年リリースされ今や世界1のフードレシピメディアとなっています。
この動画のターゲットメディアはFacebookです。理由は、Facebookの方がYouTubeより拡散性が高いので、認知を広めるにはYouTubeよりFacebookだと考えたからだそうです。Facebookの場合、流れるフィードで如何にユーザーの注目を集めなければならないこと、動画を閲覧する時間はYouTubeより短いことから、1分のクイックレシピを中心コンテンツにしたと考えられます。
一方YouTubeですが、アルゴリズムが再生時間なので短い動画は適さないという理由で最初は配信していなかったのですが、後にFacebookで配信したコンテンツを全てYouTubeにもアップしてみたようです。Facebookでは何百万もの閲覧回数を記録していた動画も、YouTubeでは何万回に留まっているようです。またチャンネル登録者数もFacebookに比べると伸びがスローペースで、Tastyの担当者は「やはりYouTubeは長い目でみなければならない」と述べています。
NowThis
NowThisもBuzzFeedと同様であらゆる分野のニュースを発信するメディアです。違う点は、どの分野でも動画を利用するという点です。ですので、1日の平均動画投稿数はFacebookで13.11個、YouTubeで8.70個とそれぞれBuzzFeedの平均動画投稿数の2倍の数となっています。
当初から動画を利用していたということで、NowThisは2012年にYouTubeチャンネルをリリースしています。しかし、今では中心はFacebookになっています。タイムリーで瞬間的なニュースは、やはりFacebookの方が投稿しやすいですし、より多くの拡散を期待できるからだということです。
現在YouTubeでは、Facebookで先に配信した動画を後でアップロードしているようです。もちろん再生回数はTastyと同様でFacebookの方が圧倒的に多いようです。
今NowThisのメディア担当者は、YouTubeの役割を再定義しようとしていますが、未だその行く末は見つかっていないようです。ただ言えることは、Facebookと同じコンテンツを配信していてはダメだということは考えているようです。
Tastemade
Tastemadeはフードと旅行をコンセプトにしたメディアです。2013年にYouTubeチャンネルとFacebookページを同時にリリースしました。2013年といば、まだFacebookでは自動動画再生機能がなく、TastemadeはFacebookをYouTubeで配信した動画を拡散するための場所として利用していました。配信していた動画の内容は、テレビ番組に似ているシリーズもので、例えば今ではパリの特集を何回かに分けて配信しています。
始めた当初は、このようなコンテンツを毎日1回、もしくは週に5回は配信していたようです。しかし、他のプラットフォームでの動画アップ環境が整ったことで、TastemadeはFacebookとSnapchatに大きな投資をしはじめました。しかも、配信するコンテンツをYouTubeと別にし、Tastyのようなクイックレシピ動画に絞るようになったのです。Tastemadeの担当者は、「やはりFacebookには当初配信していたシリーズもののコンテンツは合わない。Facebookはクイック動画の方が機能する」と述べています。
今では、YouTubeでは時間が長い(10分程)シリーズコンテンツ、Facebookでは1分間のクイックレシピと利用用途を定着させています。やはりYouTube動画の方が作成に時間が掛かるのか、1日の平均投稿回数はFacebookが4.28個、YouTubeが1.42個という結果となっています。
3つのビッグメディアから学べること
BuzzFeed、NowThis、Tastemadeの3つのFacebookとYouTubeの運用状況を説明してきましたが、やはりどのメディアも2つは違った使い方が必要だと感じているようです。3つのメディアが気づいている点は、Facebookの方がシェアされやすいこと、再生回数が多いこと、そしてFacebookは短めの動画が良いということ、です。
唯一、それを基に使い分け方法を見いだしているのはTastemadeですね。コンテンツの内容を変える!と言った最もシンプルな方法を採用しています。ただ全く違った動画を作るのは非常に人の手が必要となりますので、分かっていても手が出せないのが現実だと思います。
あと考える使い分けとしては、FacebookでカットしたシーンなどをYouTube動画では入れていくというのは、1つのアイデアだと思います。1分でまとめるというのは非常に骨が折れることで、やはり使いたいけど削ったシーンなどはあると思います。そういった僅かな違いを見せることで、各プラットフォームに彩りを加えることができるかもしれませんね。
まとめ
如何でしたか?FacebookとYouTubeを使い分けることは非常に難しいことです。ただ、FacebookとYouTubeでは好まれる動画は違うことは分かって頂けたと思います。それを基に、皆さんのプラットフォームにも彩りを加えられれば、ベストな運用に近づけるかもしれませんね。
参照:Marketing Land, How many videos top publishers post daily to Facebook, YouTube


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